江戸川区多頭飼育崩壊(地域猫)のんのんちゃん:瀕死の状態で保護しました
2016年2月末、江戸川区平井で発生した多頭飼育崩壊の1匹です。 私たちが立ち入って保護する前に遺棄された子になります😔
推定6歳くらい。
遺棄された後は、近所の方が、多頭飼育崩壊の子とは知らずに、餌をあげていました🍚
8月31日:保護
20時半頃、路上で動かない状態ののんのんちゃんを発見、ボラミちゃんとボランティアのAさんとKさんが、保護をして対応してくれました。
餌をあげていたオウチの方に尋ねると、2、3日前から餌を食べにきていなかったそうです。名前は、のんのんちゃんと呼ばれていたそうです。
保護した際、体の下側(顎から腹、足)が、絵の具を更にドロっとさせたような真っ黒で濡れていたそうです。
真っ黒な物の正体は、アスファルトの成分ではないかと思います。近くで道路工事があったのですが、ここ数日の雨で、その時の工事の液体が側溝に流されていて、のんのんちゃんは、その側溝の中で数日間、黒く流れる水に体の下半分が浸かり続けながら、動けなくなっていたようです😭
少し前に探した時には、保護した場所にはいなかったので、自力で側溝から這い上がり、路上で力尽きていたのではないかと思います。
体がガタガタ震えている状態だったので、バケツにお湯をはって洗い流し、ドライヤーで暖めて乾かしました。
おしっこは垂れ流しの状態でした💦
爪も何本か剥がれて、出血していました😢
9月1日:病院へ
水は自発的に飲みましたが、食べる事はできない状態でした。それでも「外に帰りたい❗️」と、ケージから外に出ようとしていました。元気なのか?・・・
様子をみていた時、急に意識が混濁してきて、動かなくなりました。
午後一番で、みやむら動物病院へ運びました。ボランティアのAさんとKさんが、タクシーで運んでくれている最中に、意識が戻りましたが、目が虚ろな状態でした。大西先生に診察をお願いしました。
体温は、34.9度でした。猫の平熱は、38度台なので、酷い低体温でした😰力が入らず、立てない状態でした。
レントゲンとエコーで、尿道が詰まっている事がわかりました。触診で、膀胱が硬くなっている事も分かりました。骨折などはありませんでした。
血液検査をしていただいたところ、以下のような結果がでました。【】内は標準値です。
RBC赤血球:9.4M/uL【6.54-12.20】
HCTヘマトクリット値:35.6%【30.3−52.3】
HGBヘモグロビン濃度:12.8g/dL【9.8−16.2】
MCV平均赤血球容積:37.9fL【35.9-53.1】
MCH平均赤血球ヘモグロビン量:13.6pg【11.8-17.3】
MCHC平均赤血球ヘモグロビン濃度:36.0g/dL【28.1-35.8】
RDW赤血球分布幅:25.6%【15.0-27.0】
%RETIC%網赤血球:0.2%
RETIC網赤血球数:20.7K/uL【3.0−50.0】
RETIC-HGB:15.9pg【13.2-20.8】
WBC総白血球数:28.38K/uL【2.87-17.02】
%NEU%好中球:58.1%
%LYM%リンパ球:39.7%
%MONO%単球:2.0%
%EOS%好酸球:0.1%
%BASO%好塩基球:0.1%
NEU好中球数:16.48K/uL【2.30-10.29】
*BAND桿状核好中球 可能性
LYMリンパ球数:11.28K/uL【0.92-6.88】
MONO単球数:0.58K/uL【0.05-0.67】
EOS好酸球数:0.02K/uL【0.17−1.57】
BASO好塩基球数:0.02K/uL【0.01-0.26】
PLT血小板数:430K/uL【151-600】
MPV平均血小板容積:16.2fL【11.4−21.6】
PCT血小板クリット値:0.70%【0.17-0.86】
GLUグルコース:142mg/dL【74−159】
CREAクレアチニン:----【0.8−2.4】
BUN尿素窒素:>130mg/dL【16-36】
CAカルシウム:6.8mg/dL【7.8−11.3】
TP総蛋白:9.8g/dL【5.7−8.9】
ALBアルブミン:3.5g/dL【2.2−4.0】
GLOBグロブリン:6.3g/dL【2.8−5.1】
ALB/GLOB:0.6
ALTアラニンアミノトランスフェラーゼ:33U/L【12−130】
ASTアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ:45U/L【0−48】
ALKPアルカリフォスファターゼ:36U/L【14−111】
TBIL総ビリルビン:0.6mg/dL【0.0−0.9】
CHOLコレステロール:181mg/dL【65−225】
CKクレアチンキナーゼ:427U/L【0−314】
Naナトリウム:141mmol/L【150−165】
Kカリウム:8.7mmol/L【3.5−5.8】
Na/K:16
Clクロール:103mmol/L【112−129】
*桿状核好中球の出現の可能性
*白血球の分画を正しく行えなかった可能性
クレアチニンと尿素窒素は、測定不能でした😭
高カリウム血症を発症していて、腎臓がもう機能していない状態だと言われました😔
不整脈も酷く、いつ心停止してもおかしくないとも言われました😔
この状態で麻酔をかけると死んでしまうので、不整脈と取る処置を先に行なって、尿道の詰まりを取る処置を、緊急で行なっていただく事になりました。
処置中に、いつ容態が急変してもおかしくない状態だったので、ボランティアのAさんとKさんと私の3人で、最後に声を掛けました。
16時40分
家で、病院からの連絡を待っていると電話が入りました。
膀胱の詰まりを取る処置が無事に終わったという知らせでした。酷い膀胱炎を発症していたそうです😔心拍数も安定しているとの事でした⤴️
とはいえ、血液検査の結果は最悪の状態のままです⤵️
たとえ命が助かったとしても、暫く入院生活になるそうです😢明日も、時間をみて面会に行ってきます。
のんのんちゃんは、非常に厳しい状態ですが、先生には、できる限りの治療をお願いしました。私たちができる事は限られていますが、最後まで諦めずに治療をしてあげたいと思っています。