江戸川区春江町から保護:盲目のライオン丸
江戸川区春江町某所で、盲目の猫ちゃんを保護しました。ライオン丸と名付けました。
2020年10月24日:保護
朝9時少し前に、江戸川区春江町某所の路上で、盲目の猫ちゃんを保護しました。すぐに動物病院へ行って受付をして、診察を待っている間に近くの交番へ行きました。交番では、「拾得物件預り書」ともう1枚(保護している間の心得的なもの)書類にサインをして、猫を拾ったという届け出をしました。3ヶ月間、誰も名乗り出なかった場合は、届け出をした私が所有権を得られます。
動物病院で、その日のうちに、去勢手術、レントゲン、血液検査、エイズ・白血病ウイルス検査(どちらも陰性でした)、マイクロチップの挿入、ワクチン1回目をしていただきました。体重は、2.7Kgでした。先生に、手術をすれば目が見えるようになる可能性があるかどうか診察していただきましたが、結膜と瞬膜が癒着していて、無理やり剥がすと角膜を傷つけてしまうので、手術は不可能とのことでした。でも左目だけ、もしかしたら微かに光を感じているかもしれないそうです。失明した原因は、小さい頃、猫風邪を治療せずに放置した事が原因だと言われました。
2020年11月24日
午前中、2回目のワクチン接種に動物病院へ行ってきました。
体重は、3.12Kgになりました。
時々、癒着している部分(写真だと内側の白い膜部分)が真っ赤になっている事があり、涙や目やにがひどい時があったので先生に相談しました。症状がでた時は、早めに目薬などで治療してあげる方が良いとの事でした。
2021年1月22日
担当のおまわりさんから電話がきました。ライオン丸の飼い主が名乗り出てこなかったので、「拾得物件預り書」と身分証明書を持って、小松川警察署に手続きに行ってくださいという内容でした。
2021年1月24日
午前中、小松川警察署に手続きに行ってきました。入り口を入って左手すぐに、落し物担当部署があり、そこで「拾得物件預り書」の下の方にサインをして提出、身分証を見せて手続きが終わりました。
ライオン丸の子供の頃
ライオン丸がいた場所は、以前、私たちがTNR(野良猫を捕獲して、不妊去勢手術をした後、もといた場所に戻す)活動をした場所でした。
近所の方に話を伺ったところ、生後1ヶ月くらいの頃に、兄妹5匹で歩いているのを2日間だけ見かけた事があったそうです。その時から、ライオン丸の目は変だったと言われました。それから暫らく姿を見なくなって、4〜5ヶ月くらい経った頃、また近所を兄妹で歩く姿を目撃するようになったとの事でした。
信じられない事に、ライオン丸は、兄妹の後ろをついて歩くようにして、道路を渡り、かなりの距離を移動していました。これまで交通事故にあわなかったのは、奇跡としか言いようがありません。
その後、2匹には里親さんが決まり、2匹は地域猫になり、ライオン丸は我が家にやってきました。
ライオン丸には飼い主がいた!?
保護した当時、ライオン丸には首輪がついていました。
ライオン丸がいた地域は、不妊去勢手術をせずに猫を飼っている家があります。お気に入りの猫だけ室内に入れているようで、外にでてくる猫は、時々入れ替わっているようでした。当然ですが、繁殖します。季節ごとに子猫を連れて歩く母猫の目撃情報が多数ありました。そして更にタチが悪いのは、その猫達に全て首輪をつけている事でした。時々、首輪が外れて落ちているなーと思っていると、翌日には新しい首輪をつけていたそうです😭どんだけ首輪もってんねん!とツッコミたくなります。
TNR活動は、野良猫を対象としています。首輪には、名前も電話番号も書いてありませんが、明らかに飼い猫だと思われる猫をTNRするべきか、とても悩ましい問題です⤵️
風邪をひいても治療もしない。どんどん生まれる猫に首輪だけつけて、あとは病気で死のうが、事故で死のうが、子猫がカラスに食べられようが、お構いなしの飼い主の気持ちは、想像もつきません。ライオン丸も、その1匹だと思われました。
地域の方は、名乗り出てくるような飼い主ではないと言っていましたが、こんなにも可愛いライオン丸です。今後、ふとした気の迷いで、返してくれと言ってくるとも限りません。それに、ライオン丸の里親さんを募集するにあたって、所有権が曖昧な状態のまま譲渡をして、後から所有権を主張されたりすると、ややこしい事態になってしまいます。飼い猫を平気で失明させるような飼い主に戻したくはないけれど、いつ飼い主が「返せ!」と言ってくるかという不安を残さない為にも、拾得物届け出をしました。
届け出をした際に、動物愛護管理法の第七条を守るようにと書かれた紙にサインしました。
第七条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理に関する責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。この場合において、その飼養し、又は保管する動物について第七項の基準が定められたときは、動物の飼養及び保管については、当該基準によるものとする。
なので、拾得したその日に、ワクチン等の適切な処置を施しました。もし飼い主が、のこのこ名乗り出てきた場合は、保護に際して発生した医療費と、ライオン丸の家族と思われる猫たち全てに掛かった医療費も全額請求するつもりでしたが、名乗り出てくることはありませんでした。
後日談
ライオン丸を保護したあたりから、首輪がついていた猫たちの首輪がなくなりました。首輪が取れた猫も、新しく首輪を付け直してくる事もなくなりました。飼い主が、責任を追及されるのが嫌で、外したのかもしれません😔未手術の猫は見つけ次第、不妊去勢手術をして、地域の方々が、地域猫として、ご飯やトイレなどのお世話をしてくださっています。
2020/12/28撮影:まだまだ成長中⤴️
キャットタワーの一番上に登って、ご満悦のライオン丸です。
ライオン丸について
2020年春生まれの子です。
現在の体重は4Kgぐらい。まだまだ成長途中です。大きい猫さんになると思います。
良く鳴いて、ひとりで煩いくらい喋っています。大きな声で鳴くのは、家の中の家具や壁に反響する音を聞いて、自分の位置を把握している為ではないかと思います。ライオン丸の生活には、音がとても重要です。賑やかすぎる家、テレビの音など、音が入り混じっている環境には向きません。
ケージ飼いはしていません。他の保護猫たちと同じように、フリーで育てています。
好奇心旺盛で、自由に家の中を移動しています。高い場所も大好きです。間取りや位置を把握して、保護して1ヶ月が経過する頃には、家の中を走って移動するようになりました。物が多いと、片っ端から落としていくので、断捨離してスッキリしたオウチ向きの猫ちゃんです。脱走対策も必須です。石頭で、どんな場所にも強引にグイグイ入って行きます。
先住猫には、相手が迷惑していたとしても、臆することなく絡んで、取っ組み合いを挑んでいきます。逃げると、追いかけ回しています。なので、先住猫ちゃんがいる場合は、メンタル強な猫ちゃんでないと難しいかもしれません。ライオン丸的には、猫が大好きです。
保護するまでの間に人間の食べ物の味を覚えていたようです。ご飯を食べていると、必ずやってきて、お茶碗などに顔を突っ込んでいます。うっかりすると、おかずを食べられます。
お宝発掘!
小さい頃のライオン丸一家を、近所の方が撮影していたので、写真を頂きました😌
幼き頃のライオン丸
この頃、既に盲目でした😢
ライオン丸の兄妹たちと、ママ。
左は、プレミアム爺さん。