江戸川区船堀で三毛猫を保護しました:交通事故、横隔膜ヘルニア:スーちゃん
2022年5月12日:相談
午後4時半、1通のメールが届きました。
そこには、とある施設の駐車場で見かける三毛猫が、先週あたりから口の病気または怪我をしているので、病院へ連れて行く手助けをして欲しいという内容が書かれていました。
すぐに相談者様に電話をして、詳細をお伺いするとともに、猫ちゃんの写真と動画を送っていただく事にしました。
18時半。動画が届きました。下の写真は、その動画の一部を切り出した物です。
動画には、口を開けてよだれを垂らしながら甘えている三毛猫が写っていました。足のふらつきはそこまでないものの、若干、呼吸が早い印象を受けました。また、顎のあたりが微かに腫れているようにも見えました。
可能性として、抜歯が必要な重度の口内炎、白血病の発症、口の腫瘍、交通事故による顎の骨折などが考えられましたが、症状がでたタイミングや立地的に、交通事故の可能性が高いのではないかと思いました😔
抜歯など簡単な手術であれば、処置後すぐにリリース可能ですが、そうでなかった場合は、保護する必要があります。ですが、私たちの保護場所はもう限界を超えています。介護が必要な子たちも増えてきた為、適切な飼育環境を維持する為には、これ以上保護する事はできません⤵️相談者様にも、その事ををお伝えした上で、治療を終えた後に三毛猫ちゃんを預かっていただける方の募集を開始しました。
下の写真は、今年2月頃に撮影された物です。動画に写っている三毛猫は、かなり痩せていましたが、元々は、ふっくらした三毛猫のようでした。
三毛猫には、耳カットがありました。近所の方が不妊手術した猫で、3歳くらいの猫だとのお話しでした。
2022年5月13日
朝8時半から捜索開始。9時過ぎに三毛猫ちゃん発見、捕獲しました。
すぐにみやむら動物病院へ電話をして、緊急の受け入れをお願いしました。
痛みのせいか、かなり凶暴化していました💦
右下の犬歯が折れているのが分かりますか?右側の歯が、何本か折れているようでした。
下顎に穴が開いてるのが分かりますか?そこから、血がポタポタ垂れていました😢
顎の骨折は(現時点では)ないだろうとの事でした。
腹部のレントゲンを撮ったところ、横隔膜が破れ(横隔膜ヘルニア)、その穴から小腸がでて肺を圧迫している事がわかりました。動画で呼吸が早いように見えたのは、これが原因でした😔
下腹部にあるはずの腸が、胸の上まで移動してきているのがわかりますか?
内臓が右側に偏っているのがわかりますか?
本来、腸があるはずの下腹部が、ペタンコになっているのがわかりますか?
この他、右前足が腫れ上がっていました。
総合的に考えて、右側から強い衝撃があったと思われました。交通事故です😔
脱水も進んでおり、麻酔ができないほどの重篤な状態の為、明日の夜まで処置を行った上で、横隔膜の穴を塞ぎ、腸を元の位置に戻す手術を行う予定です。
もしかしたら、手遅れかもしれません😢麻酔ができる状態になったとしても、手術中に亡くなる可能性もあります。
猫ちゃんは、すぐに酸素室に入れられて、点滴等の処置が始まりました。
助かるかどうか五分五分の重篤な状態です。
19時半
相談者様から、餌をあげていた方を探し出す事ができた❗️との連絡がきました。
スーちゃんと呼ばれていたそうです。
猫好きな仲間らと病院に連れていった方が良いかなと話をしていたそうですが、虫歯だろうと思っていたそうです😔
変化(=事故)があったのは、5月3日か4日頃との事。
あの状態で10日も頑張っていたとは😢
ただただ助かって欲しいと、願ってやみません。
2022年5月14日
21時39分、スーちゃんの手術が終わったと病院から電話がありました。
まだ麻酔から覚めきっていないけれど、手術は無事に終わり酸素室に入っているとの事でした😭
横隔膜に開いた穴は(過去の手術を含め最大の)大きな穴だったそうです😔
臓器が移動すると、移動した先で癒着してしまうのですが、癒着は少なく全ての臓器を元の位置に戻す事ができたとの事⭕️
但し、この手術は、手術よりも術後24時間に急変する事が多く、予断を許さない状況に変わりないと言われました。
下顎の穴は貫通はなく、大きくえぐれている状態だったそうです。傷口の処置を行なって、毎日軟膏を塗れば治るそうです。
折れた犬歯は根っこから抜歯をしました。口内炎が酷い状態だったそうです。
それだけの事故にあって、骨折がなかったのは奇跡だと言われました。
スーちゃんの退院後の様子を綴っています😌
➡️2022/5/15〜2022/5/18:退院まで
➡️2022/5/19〜2022/5/27:シャー💢
➡️2022/05/28:抜糸しました
➡️2022/05/29〜6/1:初なでなで
➡️2022/06/11〜:スーちゃん新生活開始