葛飾区東新小岩で毛玉が酷い猫を保護しました:桃花ちゃん🍑
桃花ちゃんは、検査結果等を総合的に判断した結果、穏やかな環境で余生を過ごさせてあげたいと考えて、里親募集を終了しました🍑
2022年4月12日:相談
午前11時過ぎ、1通のメールが届きました。
そこには、昨年夏頃から、とある場所に、毛玉が出来て動きにくそうな猫がいる事、最初の頃は近づくと逃げる素振りをしたいたけれど、今は近づいても動かなくなってきたという内容が書かれていました。
すぐに相談者様に電話をして、詳細をお伺いするとともに、猫ちゃんの写真を撮影して送っていただく事にしました。
17時の夕方時間と、20時半の夜時間、ベテランボラさんが現地へ行って捜索を行いましたが、猫ちゃんは発見できませんでした😔
2022年4月13日
午前9時過ぎ、猫ちゃんの写真が届きました。(場所を特定されないよう背景を削除しています)
「ボロ布の中に猫が寝ているのですか?」と相談者様に確認したところ、大きな毛玉であるとの返事があり、楽観できない状態であると判断しました。
18時半から20時まで、私(ねこねこ亭)とベテランボラさんで捜索しましたが、猫ちゃんは発見できませんでした😔相談者様も、その後の時間帯に捜索をしてくださりましたが、発見できませんでした。
どうやら朝の時間帯だけ、いつも見かける場所にいて、他の時間帯は、別の場所へ移動しているようでした。
明日から2日間、雨の予報だったので、相談者様に、雨の日でも、いつもいる場所にいるか確認をお願いしました。
2022年4月14日、15日
雨です☂️猫ちゃんはいませんでした。ベテランボラさんが、近隣への聞き込みを行なってくれましたが、足取りは掴めませんでした。
2022年4月16日
9時、現地へ偵察に行ったベテランボラさんから「いる❗️」との連絡が届いたので、急ぎ、私(ねこねこ亭)とコツコツボラさんで現地に急行しました💨
猫用の蒸サバを見せると、匂いにつられて、足を震わせながら、ゆっくりゆっくり近づいてきました😢
10時、路上の隅に捕獲器を設置し、ご飯を置くと中まで入っていきました。
捕獲直後の写真です。触ろうとすると、シャーシャーでした💦
背中に真っ黒い大きなコブがありました。喉周りにも垂れ下がった毛玉が大量についていました。
頭の上にも硬い塊ができていました。
病院へ
捕獲器を布で包んだ状態で、すぐにみやむら動物病院へ運び、状態の確認と今後の処置をどうしたら良いかの相談をしました。
体には、何千匹か分からない程のノミがついていました😢
大量のノミの吸血によって貧血状態になっているだろう事が想定されましたが、この状態で捕獲器の中から出して処置を行なってしまうと、ノミが飛散し、院内感染させてしまう危険が高いとの事で、先ずはノミの駆除を行い貧血状態から回復させ、しっかり御飯を食べさて、麻酔が打てる状態まで持っていく事になりました。
近くで見ていると、毛の中を動き回るノミが見えました😱
背中の黒いコブは、現段階では、毛玉なのか腫瘍なのか判断できないとの事でした。
右耳が切れていましたが、耳カットではなく、怪我だと思われました。
ノミが死滅するだろう3日後に、毛玉狩りの予約を入れました。
毛玉の処置前に、レントゲン、血液検査等を行なってから、状態に問題がなければ、不妊去勢手術も合わせてお願いする事にしました。
一時保護場所へ〜19日の朝まで
我が家も含め仲間たちの家には、保護猫たちがいます。介護中の猫ちゃんたちもいます⤵️私たちはシェルターを持っていない個人ボランティアの集まりです。みんな限界ギリギリまで保護をしているので、ノミだけではなく、他の感染症の事も考えると、今すぐ家の中に入れるというのが出来ません😔
考えた末、ガレージを持つボランティア仲間に連絡を入れ、19日までガレージ内でのお世話をお願いしました。
ガレージ内に2階建のケージを組み立て、毛布とカイロを入れて、ケージを布で覆い寒くないように環境を整えました。
ガレージのシャッターを閉めてしまえば、万が一、ケージから脱走した場合の脱走防止対策もバッチリです💪
捕獲器からケージに移す際、シャーシャーと少し抵抗しましたが、自分からケージに入ってくれました⭕️
大量の毛玉の隙間を見つけて、お尻の方にフロンラインをつけましたが、処置日までにノミを駆除できるかどうか、1本では心許なかった為、先生に許可を得た上で、もう1本、頭の方にもつけました💦
保護した際、未去勢のオスだろうと予想し名前を考えていたのですが、お世話をお願いしたボランティアさんから「(仕草などから)女の子みたいよ」と連絡がありました😳
お世話している間に、なでなでも出来るようになったとの事⤴️
黒毛和牛のちゅーると、チャオだしスープ、焼かつおが好きで、食の好みに偏りはあるけれど、食欲はあるとの報告がありました。初日から、猫トイレで、ウンチもオシッコも失敗なく出来たそうです☺️小ぶりなウンチでしたが、綺麗なウンチでした。
ケージの2階には、一度も上らなかったそうです。
数日間、献身的なお世話をしていただいたお陰で、19日の朝、病院へ運ぶ際にも、すんなり洗濯ネットに入れる事ができました。
その状態で、性別を確かめてみたところ、なんと❗️女の子でした😳名前を考えなおさなくては💦
病院へ運ぶ前、お世話をお願いしたボランティアさんから、ノミに体を何箇所も刺されたと聞きました😭やはり・・・ノミ死んだかな・・・不安。
19日:病院で処置
麻酔をするので、昨日の夜0時から絶食させた状態で、午前中に病院へお預けして、夕方お迎えに行きました。
以下は、血液検査の結果です。もっとボロボロな状態かと想像していたのですが、概ね許容できる数値でした。
エイズ・白血病キャリア検査は、どちらも陰性でした。但し、直前に感染していた場合を考慮すると、白血病が約1ヶ月、エイズが約2ヶ月の潜伏期間があります。
性別は、メス。
なんと❗️手術済みでした😳毛を剃ったら、手術痕があり、触診した結果も手術済との診断でした。
となると、飼い猫(という事はないと思いますが)大昔に脱走した猫か、捨て猫、飼い主が亡くなって外に出された猫・・・等の可能性がでてきました😔ちなみにマイクロチップは入っていませんでした。
年齢は最低でも13歳以上だろうとの事でした。
レントゲン写真の皮膚の外側の白いモヤモヤした箇所は、毛玉の影です💦
下のレントゲン写真、前足の両膝の部分の輪郭が、グシャグシャとなってるのが判りますか?変形性関節症になっていました😔歩くのも辛かったと思います。
概ね麻酔が打てる状態だったので、軽めの麻酔をした状態で毛刈りを実施。
皮膚には、多数の皮脂腺腫瘍があったそうです😔
麻酔中、何度か、心拍の低下(徐脈)があったそうですが、先生3人がかりで手分けして、小さな腫瘍については、麻酔中に全て切除。
そして、あの大きな黒いコブができていた部分が、2センチ程の腫瘍が自壊した状態となっており、この部分については、日を改めて手術する事になりました。
毛玉で黒くなっていた部分は全て、腫瘍からの出血が原因でした😢
体重は、毛刈り前が2.62g。毛刈り後が2.42Kgになりました。
途中、大量の毛玉と汚れでバリカンの歯がダメになってしまったので、急きょトリマーチームに応援を頼み、バリカンで刈ってもらったそうです💦毛玉の中には、死んだ黄金虫のような物までいたそうです😱
耳の中は、真っ黒だったけれど、耳ダニはいなかったそうです。
爪切りもしていただきました。
検便では何も見つかりませんでしたが、見つからなくても回虫と瓜実条虫は必ずいるので、シャンプーした後に駆虫薬をつけます。食欲があれば、2・3日後にシャンプーして良いそうです😌
1週間後に、残っている腫瘍の手術予定です。その時、もう少しだけ綺麗に毛を刈ってくださるとの事でした☺️尻尾は、先っぽだけライオン尻尾みたいになっています。
手術の日まで、しっかりご飯を食べさせて体力をつけます💪
動画は、スタッフの家に連れて帰った時の物です。日常は、寝たきりですが、トイレは猫トイレでします。大きく口を開けて、フィリックスパウチを食べてます☺️可愛いです💓
名前は、桃花ちゃん(ももか)にしました。桃🍑みたいな丸い顔をしていたのと、桃の花が咲く季節だったところから名付けました。
2022年4月26日:2回目の手術
今回も麻酔をしての手術となるので、昨日の夜0時から絶食させた状態で、午前中に病院へお預けして、夕方お迎えに行きました。
背中の腫瘍は、想像以上に悪化しており、酷い炎症と、癒着が激しく、血管をよけながら広範囲の摘出手術になったそうです😢その為、急きょ、ドレーンを埋め込みました。術後4日程で、炎症が治まってドレーンを外すことができるそうです。
喉のところに残っていた黒い氷柱のようになっていた毛玉も刈っていただきました。この中にも大きな腫瘍がありました😔
下のは左側の首部分です。腫瘍を摘出して縫合してあります。
桃花ちゃんの体には、大小数えきれないほどの腫瘍があったので、今回もできる限り切除していただきました。まだ残っている物もありますが、それについては経過を見守っていこうと思います。
今日の体重は、2.5Kgでした。
背中や肋の骨がでて、痩せ細っています😔
みていると可哀想になります。泣き言ひとつ言わず、文句のひとつも言わず、よくここまで耐えて頑張って生きていたと思います😢
点滴と抗生物質の注射をしてあるので、投薬はありません。2週間後に抜糸します。
耳の中が真っ黒だったので、耳洗浄もしていただきました。
帰宅したら、蒸しさばにかぶりついていたそうです🐟麻酔をしたにもかかわらず、食欲があるのだけは救いです。
桃花ちゃんへ物資を送っていただいた皆様、ありがとうございます🙏桃花ちゃん、一杯食べています🍑
2022年4月27日
手術から一夜明けて、背中のドレーンからは血が混ざった漿液が滲み出る程度です。腫瘍を切除した箇所についても、痛がったり、痒がったりしてはいません。
手術した箇所は痛々しいですが、長い間、重たい毛玉を背負って生きていたので、この程度の事は気にならないのかもしれません🤔
昨日の手術で、首周りの毛玉も刈っていただいたので、寧ろ✨スッキリしたわ✨的な顔つきになりました🌸食欲もあり、お水もよく飲んでいます⭕️
2022年4月28日
桃花ちゃんの時間の流れは、ゆっくりすぎるくらいゆっくりです🍃
寝る前に入れた高齢用のフィリックスパウチは、朝までに完食してありました🍚週末には、無事ドレーンも抜けそうです😌
お腹いっぱいで、うとうとしている桃花ちゃんです💤
2022年4月29日
桃花ちゃんに術後服を作りました👚病院で作っていただいた肌色の術後服もありますが、血やトイレで汚れるので、汚れた時の替えです。
背中に紐があって、脱ぎ着がさせやすいタイプです🍑今のところ、ドレーンを抜いたり、服を脱いだりする事もなく、術後服を着てくれています⭕️
昨夜の桃花ちゃん、蒸しさばを食べてます☺️
もう1着作りました👚紐がないタイプ。ベビー服を改良して作りました。
2022年4月30日
午前中、ドレーンを抜きに病院へ行きました☺️
経過は順調との事💪
ドレーンを抜いた場所に穴があいてますが、縫合はせずにそのまま自然治癒させます😌
桃花ちゃんの今日の体重は、2.6Kg。ほんの僅かですが増えてきました⭕️
ドレーンを抜いた後、手術服を着せているところです👚
処置中も洋服の脱ぎ着の間も、寝たまま😳
ライオンみたいに刈っていただいた尻尾が可愛いです💓
なされるがまま🍃逃げたりも、シャーもありません。
関節炎の足の具合を診てもらうために、立たせました💦自力では立ちません😰
お洋服を脱ぐところと、ドレーンを抜くところの動画です。苦手な方は注意ください⚠️
5月10日頃に抜糸予定です☘️
2022年5月5日
桃花ちゃん、少しずつ食欲が増してきました☺️
しばらく続いていた夜鳴きもしなくなり、落ち着いてきました。
動画は、朝、お家にいる保護猫ちゃんらに挨拶しているところです🌷途中、桃花ちゃんの鳴き声が入ってます💓
2022年5月8日
桃花ちゃんが食べているのは、何でしょう😺?
答えは、フィリックスパウチお魚お肉バラエティ(15歳以上)でしたー☺️よく食べて、よく眠っているので、抜糸も予定通りできそうです🌷
2022年5月11日
午前中、背中と首元の抜糸をしに病院へ行ってきました。今朝、捕まえようとしたら、ちょこちょことケージの中を早足に逃げ回っていたそうです☺️
傷口は綺麗にくっついていて、ドレーンを抜いた穴や、小さな腫瘍を摘出した傷跡も塞がってカサブタができていました⭕️
体重は、少し減って2.3Kgになっていました😔
先生と少しだけ、これからの事をお話ししました。
保護した当時、桃花ちゃんは1日500ccくらいの大量の水を飲んでいました。今は、だいぶ量も落ち着いてきましたが、大量の毛玉とともに脱水状態にあっただろう事を考慮しても飲み過ぎです⤵️
毛玉を刈ってから、少しずつ元気になってきた桃花ちゃんを見ると、あと2年、3年生きられるかも⤴️なんて思って、みんなで喜んでいたけれど、慢性腎臓病の状態で、あとどれくらい生きられるか、半年くらいの可能性もある・・という先生の言葉に、現実はやはりそう甘くないのかもしれないと思ってしまいました😢
腎臓食については、無理して食べさせて食べる量が減ってしまうよりも、好きな物を食べさせて体重維持に努める方が良いだろうとの事でした🍚
左前足の肉球が擦れていました😔だいぶ治りかけているので、お外で生活していた時に出来た物だと思われます。変形性関節症で足に力が入り辛く、歩く時、偏った場所に力を入れて歩いていたせいだと思います。
昨日から少し便が緩くなったので、お腹の炎症止めの注射と、念の為に点滴をしていただきました。嘔吐や下痢が続くようであれば、また病院へ来てくださいとの事でした。
自分では全くグルーミングをしないので、耳の中がまた真っ黒になっていました💦耳掃除をしていただきました。
それと、診察台の上には診察中にでた黒い粉(垢)が沢山落ちてました😱心配すぎて、結局のところシャンプーせずにいたのですが、今度こそはシャンプーせねばです💪
最後に桃花ちゃんを正面からパチリ🍑とっても可愛いんです😭
下痢止めのお薬を4日分処方していただきました💊
背中と首の抜糸をするところと、なでなでしているところ、耳掃除中に足がぴくぴく動いているところの動画です。
桃花ちゃん、耳も遠くなっているみたいです😔
もし、あのまま放置していたら、今年の夏は確実に越せなかったというお話しでした。
桃花ちゃんの経過を綴っています😌
➡️2022/05/16・05/24:食欲アップ♪
➡️2022/06/13:お耳掃除に行ってきたよ
➡️2022/07/26:所有権を取得しました🍑
➡️2022/07/29:犬歯が大変!?
➡️2022/10/30〜11/1:天寿を全うしました
桃花ちゃんを捜索中、色んな方に聞き込みをして回りました。
大抵の方が「ああ、あの汚い猫ね」って、言っていました。桃花ちゃんではない猫が、庭に来ていた、子猫が生まれたけれど、追い払ったら来なくなったとか、そんな話も聞きました😔その猫ちゃんたちは、どうなったのでしょうか。
多くの人が目撃していても、みな無関心。瀕死の猫をみても、普通の人は「わっ・・・」って言って終わりなんだと感じました。
そんな中、相談者様は、自分にできる事がないか考えて調べて行動してくださりました。桃花ちゃんは、何もしなければ近い未来、死んでいたと思います。餌やりしている本人でさえも、放置していたのです。目撃情報などから少なくとも2年以上、あの状態であった事がわかっています。
野良猫は、野垂れ死ぬのが当たり前なのでしょうか?
みなさんに問いたいです😔